バイクで事故った話
11月3日の夕方、110ccのスクーターで帰宅中、地元で事故に合いました。
私は幸い手傷で、日常生活を送っており通常通り仕事もしております。
かつてバイク便をしていたこともあり事故は3度目(全部被害者です)。
「首都高で10tダンプに激突」なんて経験もありますが、手傷と言っても今回は過去最高に痛い。あちこち痛い。
この状態にもなれましたが、「むち打ちとはこういうことか」と、まさに経験しないと分からないことだらけだと感じております。
拓大戦以降体調を崩して更新が遅れ、取り戻そうとしていたところではありましたがこんな状態ですので更新は全く進んでおらず完全にストップしております。今年は散々ですね。
体を動かす度にため息ばかり付いていますが、ようやく事態は好転しそうな・・・・理由はこの長文の一番最後にあります。
事故はいわゆる右直事故で私は直進です。
右折してきた相手は車で、双方信号が赤から青に変わった際に先頭で交差点に進入し衝突しました。
横須賀から所沢に来たようです。私は向かいの道路から直進(赤い矢印)、相手はこちらから右折。私は直進ですが、バイパス道路が工事中の都合上変形して直進してきます。
工事中で突き当りのようにも見えるし、確かに初見殺しではありますが、信号が変わった瞬間にアクセル踏み込んで右折はやり過ぎでしょう。こちらのヘッドライトは見えていたでしょうし。
初めて見かける変わった形の交差点こそ注意して走行しなくてはいけません。
私はかつてバイク便をしていた頃には仲間を失ったこともあり、事故には一過言あります。
結局事故って「バカとバカとのぶつかり合い」です。追突でもない限り、どちらかが賢ければ事故は起きません。事故を起こせばどちらもバカです。
私の方も右折車両があることすらノーマークでした。気の抜けた運転をすると痛い目にあうという見本のようなものです。
10tダンプに衝突したときは「首都高で10tダンプに衝突しちゃって・・・」「えっ?!」「あちこちすりむいて痛い」「それだけかよ!」なんてネタにしていたこともありましたが、同じような事故でノリック(阿部典史氏)は天に召された。
これだけの事故で手傷で済んでいることは「運が良かった」だけであり、事故のないように気をつけなくてはいけません。
経験しないとわからない事故のあれこれ
ところでブログタイトルが「経験しなくてはわからないものだらけ」ですが、皆さん交通事故の経験はありますか?
経験してみないとわからないことがあるので少し教えます。
謝ったら負けか?
「謝ったら負けだ」というのは昔よく言われていた言葉ですが、事故の過失割合は当事者同士の主張は大して関係なく判例に従ってドライに決められるだけですから、自分が悪いと思ったら謝らないといけません。
事故を穏便にすますには示談が必要で、被害者の機嫌を損ねれば示談のテーブルにすら付けない可能性があり、大きな事故ではなくても刑事罰(数十万の罰金刑)を課されるばかりか民事も保険会社のお世話になれ可能性すらあります。
今回の事故では相手が丁重に謝ってきて保険会社にも速やかに連絡してくれたことから被害者にも警察にも「あとは保険会社と示談するし人身扱いでなくて構わない」と伝えていますが、横柄な態度で出てきたら絶対に許してません。「示談にするつもりはあるのか?」ということから始まり、少なくとも人身になります(人身事故の場合は加害者が警察の聴取を受け反則金または罰金が科されます)。
忙しくても治療に通え!
交通事故の被害経験のある人は、初めて事故にあった人に必ず「治療には行け」と伝えるはずです。この言葉は経験から出る優しい言葉です。何も分かっていない人に、治療に行くか行かないかで慰謝料が変わることを伝えたいのです。
実は交通事故の慰謝料は事務的に計算によって決められるんです。
「こんな苦痛を受けたから幾らくれ」「仕事に穴が空いたから幾らくれ」「大事にしていた車を壊された精神的苦痛を保障しろ」「ライブのチケットが無駄になった。どうしてくれる?」などと言ったところで保険会社には通じす、慰謝料は事務的に計算されて支払われます。
例えば事故で怪我をして救急車で搬送され、治療を開始し30日目で治癒となった場合。
「痛いけど忙しくて病院には4回しか行っていない」という人に支払われる慰謝料は34,400円です。
対して2日の1度の頻度で15日通院した人の慰謝料は129,000円です。
これは一番ポピュラーな「自賠責基準」と呼ばれている計算方法によってはじき出された金額で、保険会社は普通はこの慰謝料を提示してきます。
計算式は
- 4300円×(通院日数×2)
- 4300円×治療期間
で、このうちどちらか安い方が採用されます。この例の場合はどちらも治療日数30日ですので
- 4300×30=129,000円
となりますが、治療日数で計算し直すと
- 通院4日→4300円×(4×2)=34,400円
- 通院15日→4300円×(15×2)=129,000円
となり、通院4日の方は安い金額の34,400円が採用されてしまいます。
過去事故に遭った人は「痛いのを我慢して失敗した」経験を以て「出来る限り治療に通え」と伝えているわけです。
経験で得た助言にはおとなしく従いましょう。
バイクや車は完全に治してもらえる?
そうはいきません。まず過失割合というものがあります。過失割合2:8なら、最大でも修理代の8割しか支払われません。
修理費が100万円なら支払われる修理費は80万になります。
また、相手次第では2割分の相手の修理代を支払わなくてはいけない可能性もあります。
相手が「修理代には車両保険ではなく保険を使う」と申し出た場合、修理費が互いに100万円なら過失2割の方が80万円、過失8割の方が20万円の支払いを受ける計算ですが、「過失相殺」というシステムがありますから実際は過失2割の方に80-20万、60万円が支払われ、過失8割の方には支払いなしという形になります。
過失2割の方がスクーター、過失8割の方がフェラーリだった場合はまず修理代の支払いはゼロでしょう。
こんな事情もありますから、事故の修理見積りは通常かなりの額を提示するのが普通です。
ボディの傷一つでも修理対象にして見積もります。一切我慢せずすべての修理費用を見積もりに定価で加えます。
ただ、もちろん支払限度はあります。それはその車の同年式車の中古車市場価格。
見積りの結果80万円の支払いとなっても、同年式車の中古車市場価格が40万なら40万が支払い限度になります。
いわゆる全損という処理で、「中古車を買えるだけの金額を渡すから買い換えてください」というものです。
実際車を購入する際には諸費用がかかりますが、これは無視されます。また、「俺の車は走行距離が少ない」「同年式車よりピカピカ」というのも関係なく、中古車市場価格によって事務的に計算されます。
「ピカピカにして綺麗に乗っていたのにボロい中古車と同じ価格なんて!」なんてこともありますが、残念ながら概ね満足いく回答にならないのが普通なんです。
弁護士に依頼するという判断
慰謝料、修理費用・・・・納得いかないと素人がごねても、相手は百戦錬磨の保険屋さんですからほぼ撃沈で間違いありません。
ということで、弁護士に交渉を頼むのも一つの手です。
弁護士に頼むと、まず慰謝料の計算が変わります。
弁護士基準と言われる計算ですと、むち打ちなどの軽傷でも治療期間1月あたり19万円の慰謝料となります。自賠責基準だと最大でも133,300円ですから、少なくとも1.4倍に跳ね上がるうえに通院回数も計算に関係なくなりますから、忙しい中毎日のように治療に通う必要もなくなります。
また、弁護士が出てくれば最悪裁判になりますから保険会社も大きく出られません。
良いことずくめです。
もちろん、弁護士を雇うにはお金がかかります。
着手金+成功報酬で20万+回収金額10%程度の報酬がポピュラーなようです。
軽傷で2ヶ月治療では赤字になりそうですが、「弁護士特約」が付いていれば弁護士費用は保険会社負担となりますのでこちらの負担はありませんので、通院一ヶ月でも頼めるでしょう。
私は様々な過去の経験から、ずっと保険に弁護士特約を付け続けています。
そして、いよいよ今回使うときが来ました!
弁護士さんも受任してくれるそうで、頼もしい言葉も頂きました。
今までため息ばかりだったのが好転しそうです・・・・。
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