鶏ガラから作るコンソメスープ
日本では「コンソメスープの素」が普通に売られていますし、「コンソメ味」なんてスナックもあるので勘違いされやすいのですが、コンソメ味という味があるわけではなく、コンソメはフランス語で「完成された」という意味を持つ言葉です(らしいです)。
つまり、幾多の行程を経て澄ましに澄まして完成されたスープこそコンソメであり、普通はコンソメスープに(灰汁や雑味の出る)具を入れたりしませんし、コショウだの七味だのタバスコだのを入れて楽しむものではありません。
時間をかけて、鶏ガラ・牛すね肉・香味野菜・ハーブなどから出汁=ブイヨンをさらに卵白や挽肉を使って澄ませた、完全に澄み切ったスープがコンソメです。コンソメはコラーゲンを多く含むため冷やすと固まります。
ちなみにブイヨンを作った時に残る香味野菜や牛すね肉は「ポトフ」と呼ばれ、フランスの定番家庭料理となっています。
寸胴に牛すね肉、鶏ガラと長ネギを入れて水から煮出し始めます。

玉ねぎ、ニンジン、セロリににんにく、タイム・ローリエを加えて煮込み始めます。

灰汁を丁寧にすくい取りながら3~4時間ほど澄ませ、澄んだらザルやシノワで漉します。だし汁がブイヨンになります。

こちらは牛すね肉とニンジンです。いわゆるポトフになります。

ブイヨンをさらに澄ませます。
牛赤身のミンチ、卵白、みじん切りにしたタマネギ・ニンジン・セロリを粘り気が出るまで掻き混ぜて鍋に移し、人肌に温めたブイヨンを加えて中火にかけ木べらで混ぜ合わせます。
そこからよく掻き混ぜて焦げないようによく気をつけて掻き混ぜますが、卵白が固まってきたら混ぜるのを止めないといけません。
写真のように材料が浮き上がってきたら真ん中を空け、タイムとローリエを加えて1時間ほど弱火で煮込みます。

1時間ほど煮込んでザルかシノワと漉し紙で漉しますが、漉し紙の上に数粒のコショウを置きながら漉して香りを少々付けます。

最後に塩で味を調えて完成です。
綺麗に澄んだコンソメになりました。

冷やすとゼリー状になります。
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