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世の中、経験してみないと
わからないことだらけですね。

食いしんぼNo.005

生クリームから澄ましバターを作る

澄ましバターを作ります。
澄ましバターはバターから水分やタンパク質等を除去したもので、ほぼ油です。
ほぼ油ゆえに普通のバターより味も香りも弱くパンに塗ってもおいしくはないのですが、長期保存が出来ますしなにより発煙点が普通のバターよりずっと高いので、温度を高くしたフライパンなどに投入してもも焦げにくいです(私がローストビーフやステーキを焼くときに使っているのは澄ましバターです)。
何度目かの挑戦でようやくキッチンを汚さず綺麗にできるようになりました。

生クリームを攪拌し続ければバターが出来るというのはよく知られた話で、昨年のバター不足の際挑戦した方も多いはず。
澄ましバターも生クリームの攪拌から始めます。
今回用意したのは脂肪分47%のもので分量は800cc。
その他ホイッパー、耐熱性のガラスボウル、ザルとボウル、木べら、煮沸消毒した瓶(澄ましバター保存用)、使い捨てのコップ(透明)を用意しています。

何はともあれ生クリームを攪拌するところから。

分量が多いので、さすがにここまで来るとホイッパーが動きません。

分量を半分にして攪拌を続けると、

水分と固形物に分離し始めました。
木べらに持ち替えて、水分を限界まで追い出し、

ザルにあげます。

もう半分もおなじようにして一度ザルにあげます。
水分を限界まで追い出すのは後の工程を楽にすることともう一つ、貴重なホエイを出来るだけ残すためです。
ザルにあげたバターは再びボウルに戻し、ボウルを湯煎にかけてバターを一度溶かします。

こちらは水分。牛乳のようですがちょっと違います。
日本語では乳清と呼んでいますがようするにタンパク質(と水分)です。
タンパク質でも質が良く貴重で高価なホエイプロテインになります。買うと高いですよ。今回300ccくらい取れました(ホエイが何グラムあるのかは分かりません)

さて、こちらは溶かしきったバターです。
上に泡が出ています。これは余分な水分等。
今回は頑張って水分をとったのであまり出ていません。

横からみると白いものが沈殿しているがわかります。こちらはタンパク質(カゼインと思われる)など。

水分とタンパク質に挟まれている層こそ、澄ましバターであります。
まずは水分層を掬って使い捨てのコップへ。
水分層がなくなったら、タンパク質が混ざらないよう澄ましバターだけを掬って瓶に入れていきます。140ccの2つぶんは掬えました。
泡もタンパク質も入っていないきれいな澄ましバターです。

こちらは冷蔵庫で冷やします。

タンパク質が混ざるようになったら、使い捨てコップに入れていきます。
一番右が水分が混入したもの、真ん中と左はタンパク質が混入しているもの。

これを冷蔵庫で冷やして不純物を除去するのですが、すぐに冷蔵庫に入れてしまわず(場合によってはぬるま湯であたためながら)ゆっくり時間をかけて沈殿させましょう。焦って冷蔵庫に入れると沈殿しきらず、中途半端な中間層が出来てしまいます。

ゆっくり時間をかけて沈殿させ冷蔵庫で冷やしたのがこちら。

綺麗に分離しました。
バターは固まっていますが、タンパク質は液体です。
液体部分をカッター等で切り抜いて、タンパク質を排出しバター層だけを取り除けばOKです。

昨日すくい取った澄ましバターもきれいに固まっています。
常温保管も可能ですが、冷蔵庫に入れておきます。

これに合わせて、ほんの少しタンパク質が入ってしまったものが140cc。
合わせて420ccほどの澄ましバターが出来ました。
しばらく安泰です。

中間層=タンパク質とまざったバターもこれだけあります。
こちらは普通のバターより水分が多い分しっとりしてほんのり甘いです。
長期保存は出来ませんが使い道はあるでしょう。


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