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世の中、経験してみないと
わからないことだらけですね。

たのしいラグビー観戦No.117

忘れえぬスコア「14-49」2002.11.24 中央大戦(秩父宮)

次戦、東洋大は選手権出場への思いをぶつけてくるのは間違いなく、日大のミスを狙ってくるのも間違いないと思います。

そんなことを考えるていると、あの日のあの試合を思い出してしまうのです。

悔しい、悔しい思い出です。

川松総監督が4年生の時でした。

この年のハリケーンズ

川松総監督が4年生、稲田ヘッドコーチ2年生、今田コーチ1年生。

主将はCTB阪上義和(報徳学園・大阪府警)。1年から不動のレギュラーだった武井敬司(日大藤沢・NEC/日本代表)の他将来を嘱望されていた選手たちの最終学年であり、上位進出が期待されていましたが、まさかの苦しいシーズンに。
緒戦の大東大戦でリズムに乗れないまま接戦を落とすと、3戦目の東海大戦(当時リーグ戦上位チームに未勝利)でも思わぬ敗戦。リーグ戦のトップ2たる関東学院・法政大にはそれぞれ37-85、38-61と攻撃力は見せるもののディフェンスは崩壊気味で連敗、2勝4敗で最終戦・中央大戦になだれ込みました。

この当時は5位までが選手権出場。
最終戦を前に選手権出場を決めているのは関東学院・法政・東海の3チームだけで、最終戦で組まれている日大vs中央、大東vs流経の4チームのうち2チームはが選手権出場、1チームが入替戦に回るという混戦模様でした。

得失点差まで絡む複雑な条件によって勝てば選手権出場もありえるし負ければ入替戦もありえるというハリケーンズにとっての大一番でした。

最終戦の相手は中央大

この頃のハリケーンズはリーグ戦上位の常連。対する中央大はそこまで強いチームではありませんでしたが、毎年毎年日大を相手にしたときだけは気迫あふれる別のチームとなり度々「まさか」の敗戦を味わっていました。

この年の中央大はハリケーンズとここまで同じく2勝4敗。
最終戦の前2戦はハリケーンズと同じく関東学院・法政と対戦していますがどちらも完封負け。
強いのか弱いのかつかみかねるチームでした。

最終戦を前に

試合の2日前、さくら組の掲示板に突如部員の書き込みと思われる書き込みが出現しました。

2002/11/22 15:16:12
魔界99号
「プライド」
24日は、必ずやいいゲームをします。
応援も力を入れます。
部員一同が阪上のもと一丸となって戦います。
何勝何敗がどうのこうのではなくて、「チーム阪上」の意地を見せます。
長かったリーグ戦も第7戦。
多くのドラマに付き合って下さった、最後まで見守って下さった多くの皆様のためにも、意地を見せます。プライドをかけた戦いになると思います。
今年の幹部が好きな曲タイトルでもある「熱き鼓動の果て」を堪能下さい。
よろしくお願いします。

この頃私は「どのような条件でハリケーンズが選手権に出場できるか」という計算に夢中でしたが(先述の通り得失点差まで絡む複雑な条件)、そんことは関係ないと。

かなり固い決意を感じる書き込みでした。

試合当日配布されたメンバー表にはこうありました。

「泣いても笑ってもリーグ最終戦。ハリケーンズが男になる時がきた。涙あり熱き鼓動の果てに何が待っているのか。」

厳しい現実

先制したのは中央大でした。前半5分にシンビンを出して1人少ない状況ながら、日大のノックオンからすかさずカウンター。FL森が日大ディフェンスを突破してのトライでした。

この後日大はミスが多くスコアのチャンスがない状況か続きますが、30分を過ぎてから右中間40mPGのチャンスを得るとすかさず日大の得点源である武井の右足でスコアを狙います。が、ゴール手前で失速してPG失敗。

ここまでなら普通のPG失敗ですが、それだけでは終わりません。

ゴールライン手前でボールをキャッチしたFL森がカウンターを狙ってくると日大ディフェンスはこれを止めることが出来ず独走を許します。さらにラックから展開しWTB平田に渡ると平田が70mを独走。カウンターで100走り切られ0-10となりました。

さらにPGを決められ、0-13で前半を折り返します。


後半に入っても事態は好転しません。

後半10分、中央大陣22mラインに入ったと思ったらパスミスからインターセプトされ0-20。さらに後半14分、18分とどちらも日大のノックオンからカウンターを受け3連続トライ。0-34と試合を決められてしまいます。

ここまですべて日大のミスから生まれたトライ。惨状でした。

後半21分、ようやく「らしい」攻撃を見せ、ラックを連取しながら前進してCTB水田がトライ。

さらに後半30分にNo8津田が飛び込み14-37としますが、反撃はここまででした。

34分、肝心のラックからターンオーバーされ14-44。

勝負が完全に決しました。

「最後の意地を見せられるか」が焦点となりましたが、負の連鎖はまだ終わりません。

後半39分。中央大がPGを外し、インゴールに転がるボールをキャッチしようとしたところでインゴールノックオン。

5mスクラムから鮮やかな展開攻撃を受け、14-49でノーサイドとなりました。

戦い終わって

勝った中央大は選手権に出場し、1回戦で京産大(関西2位)に競り勝ってベスト8に入る活躍。

日大は入替戦へ。

天国と地獄。この試合が明暗を分ける結果となってしましました。

実はこの試合の記者会見ダイジェストがインターネット上に残っています。

当時の記者会見ダイジェスト

この記者会見を見て何を思うか・・・・人それぞれと思いますが、だいたい考えることは同じ・・・かな。

今見ても悔しいね・・・。

日大と中央大。いったい、何が違ったんだろう・・・・。

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